「昼顔」と「水曜日の情事」の不倫の結末とは?


こちらのページの再開第1弾は、ドラマ「水曜日の情事」です。

令和の年号を待たずして、立て続けに女優・樹木希林さん、俳優・内田裕也さんが亡くなりました。その一人娘と結婚し、婿入りした俳優「本木雅弘」さんが、このドラマの主人公です。

このドラマのテーマは「不倫」。
「不倫」ドラマと言えば、「昼顔」が有名です。
しかし昼顔はラストが衝撃過ぎましたよね・・・。

映画「昼顔」の衝撃のラストはこちら

そして今回何故「不倫」がテーマのドラマに、本木雅弘さんが主人公に抜擢されたのか?と、気になるところです。
それは本木雅弘さんのプライベートが関係しています。

俳優「本木雅弘」とは?簡略にその経歴を紹介

本木雅弘さんといえば、かの有名なシブガキ隊のメンバーで、通称「モックン」。

1965年12月21日生まれで、現在は54歳です。

54歳とは思えぬ凛々しさと渋さですね。

渋くてイイ男はたくさんいますが、本木雅弘さんは顔立ちが美しい・・・。

ですから、さらに変わった色気を醸し出している俳優さんです。

シブがき隊のころは、あどけない感じがありましたが・・・。

このころから、アイドルではなく

「自分が求めているビジョン」

が、確かにあった方なんですね。

若くして、ブレない方です。

所属芸能事務所は当時ジャニーズ事務所でしたが、現在は個人事務所「メンズアート」を立ち上げています。

俳優「本木雅弘」の誕生は?

シブガキ隊が解散してから本木雅弘さんの迷走?は始まります。

しかし、その迷走はしっかりと今の本木雅弘さんの礎を築いていることから、モックンの計画通りと言えるでしょう。

では本木雅弘さんが「求めていたビジョン」とは何でしょうか?

まず俳優、本木雅弘としての本格的なデビュー作は映画「シコふんじゃった」。

この映画でアカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得しています。

このとき本木雅弘さんは若干27歳でした。

アイドルを辞めてから、演技の勉強をしっかりしていたのでしょうね。

その後、映画「魚からダイオキシン」で、将来の父となる内田裕也氏と共演します。

男の中の男である、内田裕也氏にほれ込んだ本木雅弘さん。

その一人娘である也哉子さんと結婚したのは、本木雅弘さんが30歳の時でした。

也哉子さんとの結婚は世間を驚かせましたが、その年の差が13歳も離れていることも驚きでした。

本木雅弘さんと、妻・也哉子さんの間には3人の子宝にも恵まれ、仲睦まじく過ごしておられるようです。

結婚から6年後、ドラマ「水曜日の情事」で不倫する男を熱演

フジテレビで2011年に放送されたドラマ「水曜日の情事」。

「水曜日の夜、男は獣になる・・・」

というキャッチコピーで、本木雅弘さんが意外な演技力を発揮しておりました。

結婚から6年後のこの抜擢なので

「もしモックンが不倫したら・・・?」

という制作側の思惑が見え隠れしていた企画でした。

原作は「深紅」「眠れる森」の野沢尚(のざわ・ひさし)。

独自の目線で社会風刺を醸し出すような作風の作家さんです。

おもにミステリーを手掛ける作家ですが、今回のテーマは「不倫」。

しかも奥さんの親友と関係を持ってしまい、その上愛人と本宅での二重生活をする男の物語です。

奥さんである、アイ役には天海祐希。

妻と、本木雅弘さんが演じる主人公には子供がいません。

愛人役のミサオ役には石田ひかりを配役し、本木雅弘の「男の性」を呼び起こします。

しかし結末としては、これでいいのかな・・・とも思えるオチ。

※ここからネタバレになりますので、ご注意ください。

このドラマの結末は、女同士(アイとミサオ)のマウンティングに本木雅弘演じる主人公が巻き込まれただけの結果になりました。

つまりミサオはアイに勝ちたくて、主人公を狙っただけ。

その証拠に、主人公である本木雅弘をアイから奪って、ミサオは結婚式まであげたのにアイの一言であっさりと本木雅弘を捨ててしまうのです。

そのアイのセリフは

「私は旦那と別れるけれど、これを新しいチャンスにするわ」
「再婚して子供を産んで、女の幸せをつかむの」

というものです。

このアイのセリフを聞いて、ミサオはこう思ったのではないでしょうか?

「私も子供を産んでアイよりも幸せになってやる」
「でも、この人(本木雅弘)とで子供ができるのかしら・・・?」

ここで、そうミサオは冷静になったのではないでしょうか。

長年夫婦をしていたのに子供が出来なかった男性と結婚しても・・・と、本木雅弘演じる主人公の価値がグッと下がったのです。

そして2人の女は、本木雅弘演じるカッコイイ男を捨てて、生殖能力が強そうな男を選ぶのでした。

まとめ~ドラマ「水曜日の情事」を観て~

このドラマの本木雅弘さんは「男って少年みたい」と思わせる典型的な役どころでした。

編集部に勤めてエリートなのに、男前だからなのか、かなりチャラい。

女の方から告白されて「据え膳食わぬはナントカ云々」と、手を出してしまったのが運のツキですね。

最後は愛人関係に麻痺したのか、ミサオにリードされっぱなしの情けない男になってしまいます。

女は強いなぁ、と思わせるドラマでもあり。

本木雅弘演じる主人公のように、次々に女性に留まっては蜜を吸う蝶のような「自由な人生」にも憧れてしまう男性は多くいるのかもしれませんね。

映画「魚からダイオキシン」や「GONIN」で魅せたエキセントリックな本木雅弘さんの演技。

若かりし頃の演技よりも、今回のドラマでの演技や映画「おくりびと」「永い言い訳」では、自然に溶け込む演技力が伝わってきます。

映画「おくりびと」では、亡き父と家族を背負う哀愁の納棺師。

映画「永い言い訳」では、亡き妻に捨てられた孤独な男。

映画「天空の蜂」では、怒りを押さえつけて生きていく信念を持つ男・・・。

つぎに本木雅弘さんが演じる役柄がどうゆう役か気になりますが、今は亡き父と母に向かい合っているのだと思います。

その悲しみから乗り越えたとき。

また新しい一面が表れた、本木雅弘さんの演技が楽しみです。

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投稿者:

ロージー 谷

コラムニスト/栄養士 映画評論家・美容家・翻訳家

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